1月11日とんど

前日1月10日の土曜日は最大で秒速20m近い強風があり、とんどの開催が危ぶまれました。風雪、大雪、波浪、雷、着雪と注意報のオンパレード。届け出をした廿日市消防署からは自粛の打診。振る舞う焼き牡蠣人員確保のため、早めの連絡も地御前漁協から求められていました。漁協牡蠣筏作業広場にはとんどで焼くたくさんの雑木が集まっていましたし、小学校の書き初め、炊き上げる縁起物も集められていました。どうするかを決断しなければならない郷土文化保存会会長の美川さんには大変なストレスがあったと思います。当日朝9時に地御前神社に集まり、とんど櫓の組み立てをする時点での天候判断で決めることになりました。
当日、前日ほどの強風はありませんでした。大雪の心配はなさそうでしたが午後までは強風との予報。まだ多少の心配はありましたが、予定通りにとんどを開催することになりました。早速櫓の組み立て作業が始まり、中心に建てる3本の竹を切りに行くグループ、椅子やテーブルを運ぶグループ、現地で組み立ての穴を掘るグループに分かれました。そこからは手練れた漢どもの仕事っぷりです。漁協の方々が焼き牡蠣の炭火を用意し、朝から市民センターでぜんざいの調理をしていた民生委員、自主防災、自治会生活安全事業部の皆さんも鍋やコンロを運び込んで現地で合流しました。時折り小雪が吹雪く中、例年通り11時半過ぎにはほぼ支度が整いました。

12時に午年生まれの年男・年女の皆さんの藁束で点火され、みるみるうちに炎が大きくなりました。

今年は風が吹いて小雪も舞って寒かったため、去年の半分以下の参加者でしたが、例年同様の光景がありました。振る舞われた焼き牡蠣や温かいぜんざいを受け取る長い列。自分や友達の書き初めを見つけて喜ぶ地御前小学校児童たち。竹の爆裂音と歓声や悲鳴。小さな子どもを連れた若い家族や帰省したお孫さんを連れた家族。櫓が崩れてからは、親しい家族同士で持参した網でお餅やマシュマロを焼いて食べる姿。寒風が吹く中、わざわざやらなくてもいい事なのに集まってこれをやっているところに何だか幸せを感じます。こういう豊かさがあるのだと思います。
毎年の恒例行事なので、細かいところまで決めていれば作業の効率が良いとは思うのですが、船頭が1人ではないのも恒例で、ほんの若干の手戻りや慌てる事も出てきました。でも終わってみるとちゃんとどれも効率よく方が付いています。そんな臨機応変な人員での作業態勢が、実際には地域として一番大切な事なのではないかといつも感心します。ごく一部ですが文句が聞こえ、それを聞く人がいる。言わない人は言わない、否定もしない。でもみんな出てきて協力している。これはとても素晴らしいことだと思いますし、毎年様々な状況でこういった行事を行っているからこそ作られるの地域の力だと思います。

後片付けも終わり、午後3時過ぎに解散となりました。でも、まだ小さな炎も残って、くすぶって燃えている炭の山を美川さんがしばらく居残って面倒を見るとのこと。雨が降らなければ完全に消えるまで2、3日はかかるそうです。なるべくしっかりと燃やし、燃えかすの山を片付けるのは1週間後とのこと。本当に、心からありがとうございます。




