2025年10月11日(土)大歳神社秋祭り神楽
夜7時開演の1時間前から最前列に席取りに来ていたのは意外にも小学校4・5年生の子どもたち。開演近くには20人以上が敷かれたブルーシートの前方を陣取っていた。自治会の「どんぐりクラブ」や「ハッピーオレンジ」、ラジオ体操に来ていた子どもたちがいた。通学路の見守り隊のシニアとはすっかり顔見知りの仲だ。
そうして大人たちや、幼子を連れた若い家族も開演に向けて徐々に集まってくる。ご祝儀の受付付近では、小中学校同級生70代シニアが久々に会う懐かしさの歓談で笑顔が溢れた。大型量販店進出前の、賑わっていた地御前商店街の話は興味深かった。他にも、孫がおじいちゃんの飲むお酒に興味を示すやり方で注意喚起するのが微笑しかった。また、小学生の頃から知っている娘さんがおめでたの妊婦さんになっていたのも見つけた。小学生だった男の子たちがみんな精悍な顔つきの中学生に成長していたのも嬉しい。秋祭りは家内安全・五穀豊穣を感謝して祈願する祭りだが、こんなふうに毎回違って毎回同じ光景がお祭りの本質なのだといつも思う。
早くきて陣取っていた理由は3番目の演目の時にわかった。お菓子や記念品をゲットできるチャンスがあるからだ。終演後の撤収時には天蓋を飾る色の付いた紙垂(神聖であることを示す印で、悪いものを寄せ付けないためにつける)も貰える。2年に一度の神楽だが、子どもたちはよく知っているものだと関心した。しかも2年毎に陣取る子たちの顔ぶれはすっかり入れ替わるのに不思議だ。賑々しく声を上げ、両手を伸ばして記念の品々をねだる子どもたちの姿には何とも心嬉しくなる。この光景はいつ頃から繰り返されているのだろう。この子たちの中から、この光景を引き継いでくれる大人たちが出てきてくれるのだろう。
この文章を書いていてふと思った。以前よくお会いしていた地域行事を仕切って下さっていたあの方は元気にされているだろうか。体調を壊して娘さん夫婦の所へ引っ越されたあの方はどうしておられるだろうか。連絡をとってみよう。普段忘れている色んなことを思い出した。
そして以前に学んだこんな言葉も思い出した。「辞書の中で一番大切な言葉は何だと思いますか?それは『思い出す』です。」